光るペットボトル風車
群馬県の冬は風が強い。
その風力を使えたらいいな。
風力ならペットボトル風車を回すのが手軽です。
どうせなら風力発電をしたい、ペットボトル風車ならLEDを光らせる程度かな…。
という事で、ペットボトル風車で風力発電の実験をしてみました。
ペットボトル風車を調べてみたところ、ペットボトルは透明なので羽をカラフルにするのが良いみたいです。
また、ペットボトル風車で発電をしている人も結構いて、専用の小型発電機を使っていたりコイルを巻いて自作する人もいるようです。
しかし銅線を何十メートルも用意するのは面倒…もっと手軽に。
そこで、単純に小型DCモータを回して発電することにしました。
イルミネーションのシーズンだったので、回転軸を固定して発電部を風車に内蔵、羽にLEDを付けて羽が光るペットボトル風車を作ることにしました。
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発電用に使うモータは、まず最初に思いつくのはミニ四駆などに使われていて一番入手が簡単なFA-130タイプですが、これは限界電圧3Vなので、逆にどんなに高速で回しても3V程度かなと思われます。ペットボトル風車で頑張って回しても発電電圧は1Vってところかなと想像します。(FA-130を使った手回し発電機は回すのにそれなりの力が必要(ギア比が大きい)のでペットボトル風車の力では回らないと想像)
適正電圧が高いモータなら同じ回転数でも発電電圧は高くなると予想。
という事で使えそうなモータを探したところ、部品取り用にバラしてあったCD-ROMドライブを発見。
CD-ROMドライブは5Vか12Vの電源を使っているので、そのモータも5Vか12V用のはずです。
ピックアップ・モジュール移動用のモータが加工的にも良さそうです。
小型なのが気になりますが…。
とりあえず3Vで繋いでみるとゆっくり回転します。
今度は試しにモータに白色LEDを繋いでピックアップ部を高速でスライドしてみると、LEDが発光しました。使えそうです。
モータ軸を回転軸にすると単純で楽なのですが、ギアで加速させないと発電力が弱いようなので、減速ギアをそのまま使います。シャフトがそのまま風車の軸に使えそうです。
黒のギアは回転角度検地用のスリットがあります。
白いギアはピニオンとしては大きい印象。
ギア比はそれほど大きくないみたいです。残念。
1mm厚のアルミ板でステイを作り、切ったペットボトルの中にギアボックスを収納しました。
軸が中心に来るように取り付けます。
高輝度LEDは厳しそうなので、とりあえず赤色LEDを2つ並列にモータに繋げました。
蓋も切ったペットボトルです。ペット素材は柔らかいしボトルも部分部分で径が微妙に違うので簡単に蓋になりました。
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ペットボトル風車。
ペットボトルは先端を切り落として底のほうを使います。
その中に発電ユニットを入れて、軸を固定して風車(発電ユニット)を回転させる事で発電させます。
切り落とした先端部分は見栄えと風の流れもがよくなると思い、最初はユニット部分の傘にしていましたが、実験で分解する度に取り外すのが面倒になって外したままです…。
LEDは羽1枚の先端とユニット横にビニールテープで固定しました。
うまく光れば二重丸になるハズです。
とりあえず見つけた1リットルの醤油か何かのペットボトルを使ってみます。
8枚羽、羽の角度は45度にしました。
回転させる方向を間違えないように羽を折り曲げます。
風車は風力を受けやすいよう風上を向く仕様にしたいので、PP板と針金で作った方向舵をつけます。
実際に風に当ててみます。
よく回りますが…蛇腹状に段々の付いているペットボトルを使ってしまったので、少し強い風を受けると羽がたわんでしまいます…。
なので、回転速度が上がりません…これはダメです。
失敗です…。
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風車を変更します。
風車のペットボトルは500mlの炭酸飲料のもので、6枚羽です。
炭酸飲料のペットボトルを使ったのは比較的強度が高い気がするからです。
(炭酸の圧力に耐えられる:ペットボトルロケットにも使われる)
羽の角度は30度にしました。
調べたところ、羽の角度が大きいと微風でも回転(高トルクタイプ)、角度が小さいと回転が速く(高速回転タイプ)なるようです。
キチンと比較してませんが、幾つかペットボトル風車を作ってみた感じではそのとおりの印象を持ちました。
風が吹いているので暗くなるのを待って回してみましたが、光りません…。
軸を手で素早く回すと光るので、断線や極性間違いではないようです。
単純に回転数が足りないようです。
残念…。
もう少し風が強かったらもしかしたら…。
強風の日を待ちます。
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数日後。
今日は家が揺れるような強風。
これならもしかしたら…。
光ました!
本当は回っている間はずっと光ってて欲しかったのですが、強い風が来た時だけしか光りません。やはりモータもギア比も小さすぎました…。
それでもキレイに光ってくれたので満足です。
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今回は在り物を使ったので強風でしか光らないものになってしまいました。
そのうちギアを買ってきてもう少しギア比を上げて再チャレンジしたいところです。
また、モータが軸線上からズレているので重心が偏っていて小型風車だと特に振動(および騒音)が大きいという問題が分かりました。バランスを取りも試みましたがなかなかうまくいかず面倒です…。
ペットボトル風車を調べたり発電を調べたりと、全体として面白い経験になりました。
(2016年1月13日)